日本学術会議協力学術研究団体
日本英語文化学会
 The Japan Society for Culture in English

新着情報
 
第144回12月例会
 日時 令和元年12月14日(土)午後4時〜6時
 場所 昭和女子大学8号館2S42教室

<研究発表>
 午後4時〜4時50分
(1)発表者 川嶋正士(日本大学)
   司会者 水本孝二(日本大学)
   発表題 「Henry Sweet (1891/1898) における規範性と Onions (1904) における
       科学性」

 発表要旨

 本発表では、「5文型」に関する史的研究の一環として「5文型」の誕生期における規
範文法と科学文法の交錯について考察する。
現在の「5文型」の原型とみられる文の五公式を提唱した細江(1917)は、その序文で
当時隆盛しつつあった科学文法の始祖である Henry Sweet への傾倒を表す。しかし、
細江が同著の原典としたのは、科学文法によって否定された規範文法の枠組みで書かれ
た Onions (1904) であった。
 当時は、この2種の文法学について現在の理論言語学と実践(学校)文法においてな
されるような明確な区別がなされなかった。Sweet の経験科学的なアプローチは、主と
して英国の諸方言や歴史的言語変化にみられる第1次資料を観察することに限られ、品
詞分類や統語分析は旧来の規範文法の体系に依拠した。
 また、規範文法も当時の実証的な研究の影響を受け、言語事実を虚心坦懐に見つめ、
記述する傾向がみられるようになった。Onions は規範文法がその存在を認めなかった
分離不定詞(Split Infinitive)を初めて公式に認めるなど、科学的な姿勢を取った。
 これらの交錯は、細江(Op. cit.)において昇華され、日本語で書かれた体系的な
「科学文法書」の嚆矢となり、のちの日本の英語教育や英語学に強い影響を与えること
となった。

 午後5時〜5時50分
(2)代表発表者 渡辺宥泰(法政大学)
   共同発表者 中井延美 (明海大学)
   司会者  岸山 睦 (昭和女子大学)

  発表題 「CEFRと英語民間検定試験を巡る諸問題について」

 発表要旨
 本ワークショップでは、大学入試改革における直近の動向を踏まえ、英語民間検定試
験(以下,検定試験)を巡る諸問題について、渡辺・中井が議論のための材料を提供す
るかたちで、フロアの皆さまと認識を共有したいと考えている。大学入学後の英語教育
の方向性にも関わる検定試験は、「語学科目」として英語を教授する機会の多い本学会
会員にとっても看過できないテーマである。
9月の全国大会で企画されたシンポジウムは、大学における英語教育の意義と目的を再
認識する狙いがあった。そこでは英語教育の理念と検定試験の受験対策は異なる次元に
あることが確認されている。一方、大学入学共通テストへの検定試験の導入見送りとい
う唐突な政府決定が、高校生と教育関係者を唖然とさせたことは記憶に新しい。
近年、CEFR、EMI、ELF、CLIL等、言語教育に関わる概念が正確な理解なく一人歩きして
いる観がある。例えば、各種検定試験の枠組みであるかのように語られるCEFRは、当該
言語の運用力を日常的な言葉で記述したものであり、本来、数値化・点数化を想定して
いない。そもそも複言語使用が日常化しているヨーロッパで策定されたCEFRが、英語を
外国語として学ぶ日本の言語環境に相応しいかどうかについても十分な議論はなされて
いない。
発表の手順として、まず中井が、結果が数値化されスコアで示される検定試験を取り入
れている教育現場の問題を提示し、続いて渡辺が、社会言語学的背景を考慮せずにCEFR
を拠所にするという国内検定試験の矛盾点を指摘する。


 午後6時〜 「懇親会」



第145回3月例会(2020年3月21日(土)昭和女子大学

例会発表者を募集しています。事務局(錦織)までお問い合わせください。

応募用紙の締切は2020年2月7日(金)です。

  第145回3月例会応募用紙


    
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